War / L.A. Sunshine - 西海岸の陽射しと影を同時に映す、漆黒のメロウ Funk

War / L.A. Sunshine

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西海岸の陽射しと影を同時に映す、漆黒のメロウ Funk

西海岸の陽射しと影を同時に映す、漆黒のメロウ Funk。1977年、WarがアルバムPlatinum Jazzから放ったL.A. Sunshineは、ヒット曲の連打で名を馳せた彼らが次の地平へ踏み出したコトを静かに告げる1曲です。United Artistsを離れ、Blue Noteへ移籍して唯一残したこの大作は、Jazzの気品とストリートの泥臭さを同時に抱え込む、当時としても異色の挑戦的なサウンドでした。


レイドバックしたグルーヴが描くL.A.の体温

聴くとまず耳を捉えるのは、焦らないテンポで進むレイドバックしたグルーヴっ! ドラムとベースが「間」を大切に刻み、そこへフリーキーで哀愁を帯びたホーンがゆっくりと輪郭を描いていく。イントロからガッ!!と盛り上げるのではなく、音数を削ぎ落としながら空間を支配していく構成は、クラブでもラジオでもじっくりと聴かせるための美学が貫かれています。


余白が生む説得力とコーラスの魔力

中盤に差し込まれるブレイクは派手さを抑え、むしろ余白を強調するアレンジとなっていて、ココで効いてくるのがメンバー全員で歌い上げる「L.A. Sunshine…♪」というリフレインです。リリックは、きらびやかな観光都市としてのL.A.ではなく、そこで生きる人々の誇りと哀愁を包み込む地元讃歌で、光と影が同居する西海岸のリアルを、説教臭くならずに伝えるWarらしい視線が宿っています。


DJユースを意識したPromo Only 12インチ

DJ目線で特筆すべきは、この12インチがPromo Onlyで用意されたトコロでしょう。A面9:07のSpecial DJ Versionはミックスに即効性があり、B面11:52のSpecial Disco Versionはフロアの温度をジワジワと引き上げる長尺なアレンジ。70年代後半、Disco一色へ傾く現場においても、この黒くてメロウなグルーヴは確実な存在感を放った1曲でした。


最小限の音で最大限を語るセンス

チャート至上主義とは一線を画しながら、DJやコアなリスナーに深く刺さった理由が、今聴いてもハッキリと分かるホドです。複雑なコード進行や技巧的なソロに頼らず、最小限の音で最大限の説得力を産み出す…そのセンスは40年以上経った今も色褪せないっ! Blue NoteのブランドがもつJazzの矜持と、Warが培ってきたストリート Funkの血脈が、ココでは見事に溶け合っています。夜のリビングで、あるいはフロアの深い時間帯でゼヒ、聴いてもらいたい…そんな静かな名曲が、このL.A. Sunshineです。

 

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